愛知県議会議員 神谷まさひろ

東陽町ホンネの日記

2025年4月13日
2025年3月7日(金)


議案質疑の3日目。私は午前中に「奨学金返還支援事業費について」、そして午後からは「副次的な籍研究モデル事業について」質問をしました。そのうちの「奨学金返還支援事業費について」質問要旨を紹介します・・・

愛知県では今年度、中小企業人材確保奨学金返還支援事業補助金が創設されました。

この制度は中小企業の人材確保が喫緊の課題であることから、奨学金返還支援により、採用活動に積極的に取り組む中小企業等を支援する制度であり、中小企業等が従業員に支給した奨学金返還のための手当又は代理返還した額の2分の1、一人につき年間最大20万円を補助金として交付するもので、採用年度から最大3会計年度、つまり3年間で最大60万円を補助するものです。(就業者本人には年間最大40万円×3年間=120万円)


私は常々「何か政策(事業)を打つ場合、出来る限りシナジーの高いものが望ましい」と思っています。あるいは「かつてグリコのCMで1粒で2度美味しいという表現がありましたが、事業も1つの事業で1つの目的や成果だけではなく、1つの事業を行った場合、そのための成果がいくつも期待できる事業ほど素晴らしいものである」とも思っています。

そういった視点でこの事業を見ると単に「学生や新入社員といった若者への経済的支援」だけではなく、「中小企業の人材確保支援」という目的があり、正に1粒で2度美味しい素晴らしい事業であると思っています。

ところが今年度、この制度を利用する中小企業が少なかったのです。その理由を県当局は「PRが少なかった」としています。

労働者福祉中央協議会のデータでは、奨学金を借りた学生が社会人になる時に背負っている奨学金残高は平均324万円、返済期間の平均は14.7年とされています。そうした状況の中で、本人に対して年間40万円、それを3年間、合計120万円を補助というのは余りにもインパクトが少ないのではないか、つまり、PR不足で利用が少ないのではなくて、制度に魅力がなくて利用が少ないのではないかと指摘をしました。

そして、この制度を利用した企業だけからアンケートを取るのではなくて、この制度を利用しなかった企業に対して「なぜ利用しなかったのか?」のアンケートを取って、少しでも多くの利用がされる制度となるように改善して欲しいと要望しました。


刈谷に帰ってからは、(一社)内外情勢調査会刈谷支部(支部長:稲垣武)懇談会に出席しました。講師はDXアドバイザーの村上文洋氏。演題は「DXの進め方~脱皮できない蛇は死ぬ~」です。