8月定例愛知県議会の一般質問、自民党5名、あいち民主2名、合わせて7名の議員が登壇しました。
その中で、2名の議員から「奨学金返還支援制度」について質問がありました。
これは、従業員の奨学金返還を支援する中小企業を愛知県が応援する制度で、2024年度から始まったものです。支援には2つのパターンがありますが、いずれの場合も、奨学金を返還している従業員一人につき、企業から60万円、県から60万円、合わせて最大120万円の支援を受けることができます。
しかし、この制度に登録している企業は、今年7月末現在で227社にとどまっています。
県内の中小企業は約19万5,000社ですから、登録企業は全体のわずか0.1%程度。せっかくの制度であるにもかかわらず、十分に活用されているとは言えない状況です。
一方、日本学生支援機構の調査によると、大学学部昼間部の学生で奨学金を受けている人は51.1%に及び、平均貸与総額は323万円にもなります。こうした実態を考えると、制度による支援額の最大120万円と、実際に抱えている奨学金の平均323万円との間には、大きな乖離があります。私はこれまでも、本会議や委員会において、この「最大120万円」という支援額をもっと拡充する必要があるのではないかと訴えてきました。
今回の質問では興味深い事例が紹介されました。それが豊橋市の取り組みです。豊橋市では、愛知県の奨学金返還支援制度を利用した後、市と登録企業が折半して、年間18万円を3年間、最大54万円を独自に支援する制度を設けているとのことです。つまり、県の制度による最大120万円に、市の54万円が加わることで、合計最大174万円もの奨学金返還支援を受けることができます。
これは、若者にとっても、奨学金を抱える人材を確保したい中小企業にとっても、非常に魅力のある制度になるのではないでしょうか。
奨学金の返還は、若者が社会人として新たな生活をスタートする際の大きな負担となっています。だからこそ、県だけで支援するのではなく、市町村とも連携し、それぞれの制度を「つなぐ」ことで、より大きな効果を生み出していくことが重要だと思います。
県の支援額そのものを拡充することに加え、豊橋市のように市町村が独自に上乗せする仕組みを県内各地に広げていく。こうした取り組みを通じて、若者の奨学金返還の負担を少しでも軽減するとともに、中小企業にとっても「人材確保につながる魅力的な制度」となるよう、今後もしっかりと取り組んでいきたいと思います。