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金曜日, 2月 16, 2024

2024年2月15日(木)


夕方、浜松市で開催された(一社)内外情勢調査会浜松支部の2月懇談会に出席しました。

「なぜ、わざわざ浜松まで?」と思われたかもしれませんが、本日の講師である東京大学大学院教授の牧野篤氏は、私が刈谷青年会議所の理事長であった1997年に行った刈谷市民会議において1年間アドバイザーを務めて頂きお世話になった方なのです。内外情勢調査会の機関紙で、その牧野氏が講師を務めることを知り、久しぶりに「牧野節」を拝聴したくて伺ったのです。

「人生100年時代の地方創生~ふるさとをつくる・つなげる~」という演題で約1時間半、原稿などに目をやることなく、淀みなく自らの体験と知識を語られました。30年前と変わらず知識量が半端ないことに改めて驚きです。講演中にメモしたことから・・・

◎自治を耕す試みが求められる、自治の基盤とは何か⇒人と人とのかかわり
◎「かかわり」「つながり」の土壌を耕す⇒社会教育的な手法=寄り添い、ともに当事者になる⇒住民自治による「新しいまち」へ
◎「恩送り」:自分への見返りを考えずに、相手にとって「よきこと」をする←基本的に、次の世代を育むこと=社会をつなげること
◎日本社会はいま、転換点にある
 ①少子高齢人口減少社会⇒人生100年時代の社会
 ②経済的な「変われなさ」⇒経済の停滞
 ③人々の階層格差の拡大
 ④人工知能の急速な発達
 ⑤依存から自立・自律が求められる
 ⑥認知症の急速な拡大(2060年には総人口の13%が認知症を患うとの予測も)
 ⑦リモート生活の拡大⇒生活の中に「働くこと」を組み込む
◎根源的危機の時代:これを人々の日常で受け止めざるを得ない⇒地域社会でどう受け止めるか⇒コミュニティと自立が課題化
◎過疎地では「人の空洞化」「土地の空洞化」「集落機能の空洞化」の3つが起きて、これにより「誇りの空洞化」が起きてしまうと、集落の解体・自治の解体になってしまう
◎行政により市民をお客様扱いすると誇りが失われる⇒当事者性・プライドが大切
◎当事者になるということ=誇りを持って生活する
◎全員が当事者になる⇒自分を尊重してもらえる・相手を尊重している⇒信頼感と想像力
◎「ひと」との「あいだに」に「はまる」⇒「はまる」と「ひと」との間で力を引き出される⇒「ひと」の役に立てる、自分が変わる「ひと」との「あいだ」が変わる
◎「草の根」から人間関係を耕して、社会基盤を整える。緩やかな「共感共同体」を多様に・多重につくる⇒「ちいさなしあわせを重ねる社会」をふるさとに
◎誰もが主役・誰もが担い手⇒自治を耕し、自治を担う=リーダーフルな地域社会へ
◎行政に依存している時代は終わり
◎PDCAからAARへ
◎平均寿命は70年間で35歳延びた