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金曜日, 6月 21, 2024

2024年6月20日(木)

 

一般質問の2日目。自民党の伊藤議員の教育委員会に対する質問の中で「副次的な籍の導入」という言葉が出て来ました。

「副次的な籍」とは、インクルーシブ教育推進の有効な方策の一つで、障害のある児童生徒が、居住地域の小中学校と特別支援学校の双方に籍を置くことで、地域の学校における「障害のある子供も、ない子供も共に学ぶことができる機会」と、特別支援学校における「専門的な教育を受けることができる機会」の両方を実現をするしくみです。

副次的な籍の導入に向けたモデル事業は、初年度の今年度は、学識経験者、小中学校長、特別支援学校長などを構成員とする検討会議で、先行導入している他県の取組を参考にしながら、本県としての事業方針等を策定をし、次年度以降、モデル校において実践を進め、県全体での取組につなげていけるよう検討するという答弁でした。

私が市議会議員に当選間もない平成12年、「安城養護学校(特別支援学校)のマンモス化解消」を訴えた一般質問において、養護学校に子供が通うある保護者の手紙を紹介してこのように発言したことがあります・・・

『一生懸命養護学校のマンモス化を解消してほしい、建設してほしいといって運動しているお母さんから養護学校がふえることが本当にいいことなのかとふと思ってしまいましたという書き出しで始まる便せん3枚の1通の手紙をいただきました。

養護学校というのは、本当に世間から隔離された一般に知られていない学校です。そして、そこに通う生徒たちも学校と家を往復するだけで地域には知られていないのです。その子のためにといって、多くの親、養護学校、教育委員会は養護学校が最適であると信じて、選んで通っていますが、それがその子の将来、その子が生きていく世の中にとって本当にいいのかどうか疑問です。養護学校はその子に合った教育をしてくれはするんですけれども、卒業後の社会は果たしてその子に合わせてくれるような社会でしょうか。小さいときから障害のある子もない子も一緒に暮らしていれば、きっといい世の中になっていくと思います・・・』

時間は掛かってしまいましたが、「副次的な籍の導入」によって、手紙を下さったお母さんの思いが少しは実現し、いい世の中にちょっぴり近づくことが出来るのかなと期待しています。